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日食の観察方法~投影された太陽像を見る間接的な観察方法~

観察方法1 ピンホール効果の原理で紙に映った太陽を観察する
 太陽を直接見ることなく、ピンホールカメラの原理を利用して観察する方法です。厚紙にあけた小さな穴を通した太陽の光を白い紙に映すと、太陽の形がわかります。穴は円くなくてもかまいません。地面に映った木漏れ日でも太陽の形がわかります。身近なものを利用してできる危険の少ない観察方法ですが、誤ってピンホールを通して太陽を直接見てしまうことのないように注意が必要です。
 
観察方法2 鏡で壁に投影した太陽の形を観察する
 小さな鏡で太陽の光を反射させ、壁などに投影した太陽の形を観察する方法があります。小さな鏡がピンホールと同じはたらきをして、太陽の形が映し出されます。大きな鏡でも、鏡の一部のみ残して黒い紙などで覆うようにすれば使えます。投影する壁までの距離が鏡の大きさの200 倍くらい(反射部分の大きさが1cm なら壁まで2m 程度)あれば、太陽の形がわかりやすくなります。
 反射した光が目に入らないように、鏡と投影する壁の間の経路には充分な注意を払ってください。

観察方法3 望遠鏡に太陽投影板を取り付けて太陽を観察する
 望遠鏡に太陽投影板を取り付けて投影した太陽像を観察する方法があることを参考までにご紹介します。この方法は太陽観察について熟知した指導者の下で行うことが不可欠です。経験者が望遠鏡から常に離れないように付いていないとたいへん危険です。経験のある方がいない場合はこの観察方法は避けてください。
 望遠鏡や双眼鏡は、肉眼で見るよりもはるかに多くの光が集まるので、絶対に望遠鏡や双眼鏡で太陽を直接見てはいけません。望遠鏡で日食を観察する場合は、望遠鏡に太陽投影板(太陽観察専用の投影板)を取り付け、太陽の像を映す投影法と呼ばれる方法で、間接的に観察します。望遠鏡を囲むようにして数人で同時に観察することができます。
 投影法は太陽を直接見ないという意味では比較的安全性が高い観察方法ですが、人間が接眼レンズと投影板の間に顔を入れて望遠鏡をのぞき込んでしまったり、ファインダーを使用可能な状態にしたまま観察してやけどを負うなど、使い方を誤ると重大な事故が起こり得ます。指導者が付き添い、事故が起こらないように注意してください。
 なお、古い望遠鏡の場合、望遠鏡をのぞいて太陽を直接見るための太陽観察用サングラス(接眼レンズに装着するタイプ)が付属している場合がありますが、熱で割れる危険性があるので使用しないでください。
 投影法に適さない望遠鏡もあります。充分な知識と安全性の確認が必要です。

 

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